府中試験場での一発試験 ~ 仮免技能試験
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一発試験の集合場所と集合時間について
府中運転免許試験場の仮免技能試験集合場所は技能試験室と呼ばれるところです。午前に予約をとった人は8時30分、午後の人は13時が集合時間となっており、ほぼ時間通りに始まります。
技能試験室は学科試験の部屋よりは小さいのですが、けん引や大型など他の種類の免許試験受験者もたくさん集まり、100席ほどの椅子が半分以上埋まります。
部屋の後ろには、一発試験を実施している普通免許や大型免許などの試験のコース図(走行順路)が貼り出されていて、普通免許もA、B、C、Dの4つすべてが貼ってありますが、見ている人はほとんどいません。
受験してみると実感すると思いますが、コース(走行順路)を覚える必要はありません。
技能試験の練習方法と練習場所のページでも書いたように、大事なのは法令を履行した正確で安全な運転操作の方です。これが出来ていない限り、どんなに練習しても、何十回受験しても試験官は合格させてくれません。
コースを間違えたことによる減点はありませんし、間違えたら試験官が再び正しい道順に戻るよう指示してくれますので、法令を履行した運転操作に集中することの方が大切です。
普通免許の受験者数はおおよそ、MT車が20人、AT車限定が20人の時と、MT車が10人、AT車が20人の時がありました。MT車よりもAT車限定の受験者が多くなったとは聞いていましたが、やはりその通りのようです。
一発試験の合格率の表にある通り、直近の一発試験の合格者はAT車限定免許の人が全体の57%となって、限定なし免許(MT車)を上回っており、年々増加傾向にあるようです。
試験室の前方には仮免1号車(MT車のこと)、仮免AT1号車、仮免AT2号車などの札があり、その下にそれぞれの今日走行するコース名も掲げられています。しかし、コースがわかってもこの時点では自分が何号車に乗るのかはわかりません。
試験の順番とコースの決まり方
試験の説明が開始されると成績表というのを受け取ります。ここで初めて自分の試験車が何号車で、何番目に走るのかを知ることができます。
初めて技能試験を受ける人の中には、試験の手順や様子を知るため順番は最後の方がいいという人もいるかと思います。実際、1番目だとコース発着点に着いたら即座に乗り込んで始まるので、初受験者にはさらにプレッシャーがかかってしまいます。
この順番の決定について事前に窓口で聞いてみましたが、予約の申し込み順に順番が決まることはないようです。詳しくは教えてくれませんでしたが、順番は前日に決まるらしくランダムでもないようでしたし、受験回数に配慮して決めている可能性もありそうです。
それからコースも前日に決まるらしく、成績表をもらうまではやっぱりわかりません。「コースを覚えなくてもすむよう試験官が適切に誘導する」とのことでした。
試験を受けてみるとわかりますが、本当に指示は適切なタイミングで出されるので、これならコース覚えなくてもいいかなと思えてきます。
試験前の説明では走行中の注意点も話され、例えば坂道でのハンドブレーキは使うか使わないかは各自の判断にまかせるそうです。もちろん使わないで逆走したら減点するとも言っていました。
土曜、祝日のコース開放で練習した時は、ハンドブレーキを使用しなくても手早くやればあの坂は逆走せずにすみましたが、私は念のために使用しておきました。他の受験者さんの運転を見ていても、見た限りでは皆さん使用していたかと思います。
試験官の説明が終わると左にある出口からコースの発着点へ降りていきます。試験車は教習車タイプの三菱ランサーです。
試験の開始
試験が開始されると試験官は「次の人」とか呼びだしをしないので、自分の前の順番の人が試験に入ったら(運転席に座ったら)、言われなくても助手席の後ろに座ることになっています。ですから前の人の顔を覚えておくよう説明でも言われます。
運転が終わった人は降りて助手席の窓へ行き、試験官から結果とアドバイスを聞きます。他の人のアドバイスはあまり聞こえませんが、近寄って熱心に聞いている人もいました。
そのアドバイスをしている間に次の受験者が乗り込んで発進の準備をしておきます。ルームミラーやシフト、ハンドブレーキの確認とシートの調整、シートベルトもしておきます。
平成20年6月1日施行された改正道路交通法では、後部座席のシートベルト着用が義務化されましたので、後ろの人もシートベルトをしていないと注意されますよ!
シートは前後と背の角度、それに高さも調整することができます。試験車両はどうやらデフォルトで一番低くなっているみたいですから、高くしたい場合はシート右下にあるシートリフター(ハイトアジャスター)のダイヤルを回して調整します。
調整ダイヤルは堅いうえに、この試験車両では本当にわずかにしか高くなりませんが、女性や特に背が低い人などは視点が上がり、視野が広がって運転し安くなるかもしれません。
それでも低いと感じる方は、クッション等を下に敷いて運転して良いか事前に窓口で尋ねておいたらいいと思います。わずか数cmぐらい視点が上がるだけでも視野はかなり広がりますので、安全運転につながって合格率アップにもつながると思います。
コースでは試験官に順路を指示をされながら走りますが、そのタイミングはとても的確な感じがします。
狭いコース(それでも府中は日本一の広さだそうですが)ですから、例えば進路変更は指示された時にすぐに手順を行えば大丈夫で、30m手前までに寄せるとかを意識することは皆無だったと思います。
交差点についてはグーグルマップで見るとわかると思いますが、たくさんの植木により「わざと」見通しを悪くしています。
コースでは普通車が3~5台、それに大型車等も同時に一発試験をしていますので、カーブミラーをしっかり見る必要があります。
生垣で左右が全く見えない所も多々ありますので、むしろ必ず見ないと怖くて出れません。そのような出入口での出会い頭の対応の仕方も頭に入れておく必要があると思います。
2輪車は別のコースで試験を行なっているため、試験中の巻き込み事故を心配する必要はありません。だからといって巻き込み確認をおろそかにすると減点になりますので、しっかりと確認は行うようにします。
減点が30点以上になったり危険行為をした場合は試験中止となって、すみやかに発着場へと戻ります。この時に、少し遠回りをしてコースを走らせてくれることがあります。もちろん、お情け、あるいは馴れさせる為だとは思いますが、誰にでもしているのかはわかりません。
試験が終わり発着場に戻ったら
不合格の場合は、その場で試験官からアドバイスを受けます。
「試験官」というと無愛想で余計なことは話さずムスッとしていると思いがちなのですが、全くその通りです。
ですが、そのアドバイスでは注意すべき点を細かい所まで指摘してくれます。(問題点があまりにも多い場合には、練習を促すだけということも)。
どこまで具体的に指摘してくれるかは試験官により多少違いはありますが、いずれの人もとてもよく観察しているようで、適当な運転ではずっと合格は出してもらえないということを実感しました。
注意されたことをしっかり改善して次に望めば、合格は充分可能なことだと思います。このアドバイスで試験官へのイメージが変わると思いますよ。(ちなみに、試験官は「男」というイメージもあるかと思いますが、婦警さんが担当することもあります)
試験合格者は「合格予定」と言われ全員の試験が終わるまで技能試験室で待つことになります。その待ち時間がこれまた長いのですが、達成感と安堵感に包まれて苦にはなりません。
全員の試験が終わりしばらくすると試験官の案内で手続きをしていきます。仮免許証と、車に貼る「仮免許練習中」が実寸サイズで書かれた用紙、それと仮免取得後の流れが書かれた用紙をもらい解散となります。