一発試験ロードマップ

有効期限切れによる免許失効からの再取得と優遇措置

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免許を失効しても優遇措置がある

運転免許の更新手続きを有効期限までに行わなかった場合は「免許失効」となります。免許を再取得するためには改めて自動車教習所に通うか、あるいは一発試験を受験するなど、再び運転免許試験を受ける必要があります。

しかし、「免許の更新手続きができなかった理由」や、「有効期限が切れてからの経過日数」によっては運転免許試験の一部(学科試験・技能試験)が免除されることがあります。これを特定失効と呼び、対象者は特定失効者と呼ばれます。

優遇措置が少しでも受けられると免許再取得のハードルが大きく下がるので、失効から再取得を目指している人は以下にある条件を確認してみてください。

※有効期限切れではなく、交通違反や交通事故による違反点数によって免許が取り消された場合は優遇措置が無いため処分の流れが異なります。交通違反後の免許停止・取り消しと反則金・罰金処分の流れを見て下さい。
※一定の病気等により取り消された場合は有効期限切れによる失効と同様の優遇が受けられる可能性があるので引き続きこのページを見てください。

運転免許試験が免除される条件

1. 特に理由も無く運転免許を失効した場合

うっかりしていて更新の手続きを忘れた人などが、この「特に理由もなく失効」に当てはまります。例えば、引越し後に住所変更手続きを忘れ、更新の葉書が届かなくて忘れてしまった人などです。一部の地域では「うっかり失効」とも呼ばれています。

下記の表の通り「免許失効後6ヶ月以内」の人は学科試験、技能試験はすべて免除され、適性試験(視力検査等)と、免許更新時と同等の講習を受講するだけで運転免許を再取得することができます。1年を超えていると優遇措置は何もなくなります。

特に理由もなく運転免許を失効した場合の優遇措置
失効日
からの
経過日数
適性試験
(視力検査等)
仮免許試験
(学科・技能)
本免許試験
(学科・技能)
講習の受講 免許条件の引き継ぎ(ゴールド免許等)
6ヶ月以内 受験する 免除 免除 受講する 無し
6ヶ月を超え
1年以内
受験する 免除 受験する 受講する 無し
1年を超える 受験する 受験する 受験する 受講する 無し

2. やむを得ない理由があり運転免許を失効した場合

病気や災害、海外滞在、身柄拘束などの理由で更新手続きができなかった人が「やむを得ない理由」に当てはまります。

その他の理由でも社会生活を送る上で仕方なかったと認められれば「やむを得ない理由」として認めれることがあるので、思い当たる人は相談してみると良いと思います。

やむを得ない理由となった事情が止んでから1ヶ月以内、かつ、失効後3年以内に申請をする必要があります。申請が認められると学科・技能試験がすべて免除されます。

やむを得ない理由があり運転免許を失効した場合の優遇措置
失効日からの
経過日数
適性試験
(視力検査等)
仮免許試験
(学科・技能)
本免許試験
(学科・技能)
講習の受講 免許条件の
引き継ぎ
(ゴールド免許等)
6ヶ月以内 受験する 免除 免除 受講する あり
6ヶ月を超え
3年以内
受験する 免除 免除 受講する 無し
3年を超える 受験する 受験する 受験する 受講する 無し

※やむを得ない理由となる事情が平成13年(2001年)6月19日以前に発生している場合は、失効後3年を超えても、その事情が止んでから1か月以内であれば申請できます。

 

3. 一定の病気等を理由に運転免許を取り消された場合

平成26年6月1日から施行される改正道路交通法により、一定の病気等が原因で免許を取り消された人が症状の改善により免許を再取得する場合は優遇措置が与えられることになりました。

一定の病気等とは以下のものです。

  • てんかん
  • 躁うつ病
  • 統合失調症
  • 無自覚性の低血糖
  • 認知症
  • 再発性の失神
  • 重度の眠気の症状を呈する睡眠障害
  • アルコールや薬物等の中毒
  • その他の安全な運転に支障がある病気

これらに該当する人が免許を再取得する場合、免許を取り消された日から3年以内であれば運転免許試験の一部(学科試験と技能試験)が免除されます。

一定の病気等を理由に運転免許を取り消された場合の優遇措置
取り消し日
からの
経過日数
適性試験
(視力検査等)
仮免許試験
(学科・技能)
本免許試験
(学科・技能)
講習の受講 免許条件の
引き継ぎ
(ゴールド免許等)
3年以内 受験する 免除 免除 受講する 無し

 

上述した平成26年6月1日施行の道交法には含まれていませんが、平成27年6月14日までに更なる優遇措置が導入される予定です。その内容は、一定の病気等の理由により免許を取り消しとなった人が再取得した場合に「取り消された免許が継続しているものとして扱う」というものです。つまり、取り消される前にゴールド免許を保持していた人が再取得をした場合、引き続きゴールド免許を保持できるということです。

てんかん患者や睡眠障害患者による事故が相次いだため、関連する法律が厳しくなりましたが、患者の負担を軽減する措置も同時に考えられているようです。

※関連ページ
免許の取得・更新時に持病について申告することが義務化される

免許再取得の手順は?

学科試験と技能試験が免除される人は講習と適性試験を受けるだけで免許を再取得することができます。

仮免許試験が免除される(つまり仮免許が交付される)人は、自動車教習所へ第二段階から中途入所するか、仮免許の有効期限内に運転免許試験場で一発試験を受験して再取得します。

一発試験で再取得をする際に必要な講習、路上練習などについては一発試験又は自動車教習所で普通免許を取得・再取得する流れを見て下さい。

技能試験の対策やその他参考データについては技能試験のポイントと練習場所・練習方法MT・AT免許の取得割合、一発試験合格率等データ運転免許・一発試験関連の法改正などなどを参考にして下さい。